日々の呟きとか小ネタとか。
現在は転生話が中心…かと。
No.108 3月3日(シャングリラ学園)
Category : 小話・短文
3月3日だということに今日気づきました。またか(笑)
なにか行事ごとに毎回言ってるような気がしますが、ほんとに日時に対する認識が日々薄い……。
幸い(?)今日は仕事が休みなので、祝えるだけ雛祭りを祝ってみます。もう昼過ぎてるけど。
まずはシャングリラ学園。
今回はフィシスが腐女子です。ブルーが取り返しのつかない人なのはいつものこと(笑)
「待っていたよジョミー!」
生徒会室……もとい青の間の扉を開けた途端に猛烈歓迎されることには慣れていた。
ジョミーは特に驚くこともなく、はいはいと軽く受け流す。
「それで、今日は何を思いついたんですか」
こんな風に猛烈に歓迎されるときは、なにか企みがあるときだと、すでに理解したくなくとも理解している。気のない声で促したのに、ブルーは大仰に頷いた。
「今日は何の日か分かるかい、ジョミー?」
「分かるかもなにも……」
ジョミーは満面の笑顔のブルーの左手に下げられたものに視線を落として溜息をつく。何が言いたいのかは分かったが、何がしたいのかはまだ判然としない。
「雛祭りですね」
「そう!雛祭りだ!さあジョミー、あられをぶつけ合おうじゃないか!」
「また違う行事が混じってますよ!しかも節分もぶつけ合う行事じゃありません!」
あれは鬼役の者に向かって豆を投げるものであって、決して雪合戦のようにぶつけ合うものではない。
徳用のあられの大袋を手にしていたブルーは、そうだったかなとわざとらしく呟いた。
「せっかく色々期待したのに、ジョミーはノリが悪い」
「祭事のどこにノリの問題があるんですか。しかも色々って」
「それはもちろん、こうやって」
袋を破いてあられをひとつ取り出すと、ブルーはそれを唇に挟んでずいと顔を寄せてくる。
「くひうつひでわけはったり」
「口移しで分け合う必要なんてないでしょう!?お互い両手が開いてるんだから!」
ブルーの額を押さえて力の限り押し返すジョミーに、身を乗り出して迫っていたブルーは諦めたように咥えていたあられを口の中に収めた。
ようやくブルーが離れて、ジョミーは乱れた息を整えながら急に力を込めて痺れた手を振る。
「あとは、ほら、あれだ、投げつけたあられが襟元から服の中に入ってしまって
『ベタついて気持ち悪いよ……ブルー……取って……』とか」
「ぼくに醤油味のあられだけを厳選して投げつける気だったんですか」
白い目を向けたジョミーの横に、白魚のような細い指が握り締められた拳が現れた。
「そこでもちろん、『あ……違うよ、ブルー……それはあられじゃない……』
『おや、すまない。あまりにも美味しそうだったからつい、ね』
『だめ、やめて……いや……舐めちゃだめ……』
『ああ……ジョミー、なんて味わい深いのだろう。君のすべては余す事無く僕のものだ』
……というプレイに入るのですね、ブルー!」
「うわっ!?フィシス、いたの!?」
生徒会室に入ったときはブルーの姿しか見えなかったから、てっきりブルーしかいないと思い込んでいたジョミーは驚いて横に逃げた。
しかし今のフィシスのセリフはなんだ。
意味を考えるジョミーの前で、ブルーとフィシスは通じ合ったことに感動するように手を取り合っている。
「さすがだね、フィシス。僕の考えを読んでいる」
「もちろんですわ、ブルー。あられの投げ合いっこから、その後の身体中に降りかかったあられの除去、そしてそこから発展したあなたとジョミーの愛の営みの後片付けまで、すべてリオがいたしますから、あなたはどうぞお考えのままに……鍵はこちらで掛けておきますわ」
「僕は理解者に恵まれている!」
「つきましては、カメラはこのあたりの設置でよろしくて?」
ブルーがよく昼寝をしているソファーを映す位置に、リオがハンドビデオカメラを載せた三脚を立てている。
「リオもいたの!?……って、何してるの?」
「すみませんジョミー。僕はソルジャーとフィシス様には逆らえなくて……」
「は?」
「待ちなさいフィシス。言っておくが編集は僕がさせてもらうよ。あと、このカメラを視聴覚室や放送室に繋いでいないだろうね?」
「まあブルー!こんなにも協力をいたしますわたくしに、ジョミーの艶姿を見せてくださらないおつもりですか?」
「ジョミーの玉の肌を見せることまでは百歩譲って譲歩しないでもないが、淫らに喘ぐ姿は僕だけのものだ。あとで雛人形のコスプレをしたジョミーの写真をあげるから我慢しなさい」
「もちろんお内裏さまのコスプレをしたあなたが乱したあとですね!?」
「裾と……襟元までだね。赤い長襦袢と白い足袋、そしてジョミーの細く美しい太股……」
「鎖骨を忘れないでくださいね、ブルー!」
熱く語り合う二人に背を向けて、ジョミーは三脚の上のハンディカメラを取り上げた。そうして、部屋の端に椅子を移動させて、上の棚からリモコン式シャッターのカメラも見つけ出す。盗聴器は専用の機具がなければ見つけようがないので、あとでキースに依頼するつもりで、椅子の上から二つのカメラを思い切り床に叩き付けた。
「ああ!ひどいですわジョミー!」
「ジョミー!なんということを!」
「なんということを言ってるのはあんたたちです!何考えてるんですか!」
「せっかく超高感度カメラによる暗闇での撮影も可能、きめ細やかなカット割りに対応、まるでその場でそのまま再現されているかのように肌の質感まで再生してみせますのビデオカメラと、1.5秒間隔で連続24枚まで撮影可能な800万画素デジタルカメラを用意いたしましたのに!」
「素晴らしいよフィシス!ああ……それなのにジョミー……」
「なんだその無駄な機能!もっと有効なことに使ってくださいよ!」
ジョミーは床で粉々になったカメラの上に、念入りに踏みつけるようにして飛び降りた。
なにか行事ごとに毎回言ってるような気がしますが、ほんとに日時に対する認識が日々薄い……。
幸い(?)今日は仕事が休みなので、祝えるだけ雛祭りを祝ってみます。もう昼過ぎてるけど。
まずはシャングリラ学園。
今回はフィシスが腐女子です。ブルーが取り返しのつかない人なのはいつものこと(笑)
「待っていたよジョミー!」
生徒会室……もとい青の間の扉を開けた途端に猛烈歓迎されることには慣れていた。
ジョミーは特に驚くこともなく、はいはいと軽く受け流す。
「それで、今日は何を思いついたんですか」
こんな風に猛烈に歓迎されるときは、なにか企みがあるときだと、すでに理解したくなくとも理解している。気のない声で促したのに、ブルーは大仰に頷いた。
「今日は何の日か分かるかい、ジョミー?」
「分かるかもなにも……」
ジョミーは満面の笑顔のブルーの左手に下げられたものに視線を落として溜息をつく。何が言いたいのかは分かったが、何がしたいのかはまだ判然としない。
「雛祭りですね」
「そう!雛祭りだ!さあジョミー、あられをぶつけ合おうじゃないか!」
「また違う行事が混じってますよ!しかも節分もぶつけ合う行事じゃありません!」
あれは鬼役の者に向かって豆を投げるものであって、決して雪合戦のようにぶつけ合うものではない。
徳用のあられの大袋を手にしていたブルーは、そうだったかなとわざとらしく呟いた。
「せっかく色々期待したのに、ジョミーはノリが悪い」
「祭事のどこにノリの問題があるんですか。しかも色々って」
「それはもちろん、こうやって」
袋を破いてあられをひとつ取り出すと、ブルーはそれを唇に挟んでずいと顔を寄せてくる。
「くひうつひでわけはったり」
「口移しで分け合う必要なんてないでしょう!?お互い両手が開いてるんだから!」
ブルーの額を押さえて力の限り押し返すジョミーに、身を乗り出して迫っていたブルーは諦めたように咥えていたあられを口の中に収めた。
ようやくブルーが離れて、ジョミーは乱れた息を整えながら急に力を込めて痺れた手を振る。
「あとは、ほら、あれだ、投げつけたあられが襟元から服の中に入ってしまって
『ベタついて気持ち悪いよ……ブルー……取って……』とか」
「ぼくに醤油味のあられだけを厳選して投げつける気だったんですか」
白い目を向けたジョミーの横に、白魚のような細い指が握り締められた拳が現れた。
「そこでもちろん、『あ……違うよ、ブルー……それはあられじゃない……』
『おや、すまない。あまりにも美味しそうだったからつい、ね』
『だめ、やめて……いや……舐めちゃだめ……』
『ああ……ジョミー、なんて味わい深いのだろう。君のすべては余す事無く僕のものだ』
……というプレイに入るのですね、ブルー!」
「うわっ!?フィシス、いたの!?」
生徒会室に入ったときはブルーの姿しか見えなかったから、てっきりブルーしかいないと思い込んでいたジョミーは驚いて横に逃げた。
しかし今のフィシスのセリフはなんだ。
意味を考えるジョミーの前で、ブルーとフィシスは通じ合ったことに感動するように手を取り合っている。
「さすがだね、フィシス。僕の考えを読んでいる」
「もちろんですわ、ブルー。あられの投げ合いっこから、その後の身体中に降りかかったあられの除去、そしてそこから発展したあなたとジョミーの愛の営みの後片付けまで、すべてリオがいたしますから、あなたはどうぞお考えのままに……鍵はこちらで掛けておきますわ」
「僕は理解者に恵まれている!」
「つきましては、カメラはこのあたりの設置でよろしくて?」
ブルーがよく昼寝をしているソファーを映す位置に、リオがハンドビデオカメラを載せた三脚を立てている。
「リオもいたの!?……って、何してるの?」
「すみませんジョミー。僕はソルジャーとフィシス様には逆らえなくて……」
「は?」
「待ちなさいフィシス。言っておくが編集は僕がさせてもらうよ。あと、このカメラを視聴覚室や放送室に繋いでいないだろうね?」
「まあブルー!こんなにも協力をいたしますわたくしに、ジョミーの艶姿を見せてくださらないおつもりですか?」
「ジョミーの玉の肌を見せることまでは百歩譲って譲歩しないでもないが、淫らに喘ぐ姿は僕だけのものだ。あとで雛人形のコスプレをしたジョミーの写真をあげるから我慢しなさい」
「もちろんお内裏さまのコスプレをしたあなたが乱したあとですね!?」
「裾と……襟元までだね。赤い長襦袢と白い足袋、そしてジョミーの細く美しい太股……」
「鎖骨を忘れないでくださいね、ブルー!」
熱く語り合う二人に背を向けて、ジョミーは三脚の上のハンディカメラを取り上げた。そうして、部屋の端に椅子を移動させて、上の棚からリモコン式シャッターのカメラも見つけ出す。盗聴器は専用の機具がなければ見つけようがないので、あとでキースに依頼するつもりで、椅子の上から二つのカメラを思い切り床に叩き付けた。
「ああ!ひどいですわジョミー!」
「ジョミー!なんということを!」
「なんということを言ってるのはあんたたちです!何考えてるんですか!」
「せっかく超高感度カメラによる暗闇での撮影も可能、きめ細やかなカット割りに対応、まるでその場でそのまま再現されているかのように肌の質感まで再生してみせますのビデオカメラと、1.5秒間隔で連続24枚まで撮影可能な800万画素デジタルカメラを用意いたしましたのに!」
「素晴らしいよフィシス!ああ……それなのにジョミー……」
「なんだその無駄な機能!もっと有効なことに使ってくださいよ!」
ジョミーは床で粉々になったカメラの上に、念入りに踏みつけるようにして飛び降りた。
カメラの機能については、もっと高性能だったりとかも
あるかと思いますがツッコまないでください。
もしくはこっちのほうがいいという機能があれば教えてください。
ブルーかフィシス様が次回に備えて入手していると思います(笑)
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