日々の呟きとか小ネタとか。
現在は転生話が中心…かと。
No.46 太陽の花14.5
Category : 転生話
今回は幕間といいますか、14話のそのまま続きではありますが、ブルーの家から帰る途中のジョミーとアルテラ(とママ)。
せっかく姉妹なので、姉妹らしい会話を!と思ったのに、ジョミーが中途半端に男の子の意識があるので、きゃっきゃっと華やかな会話にならない~(笑)
目次
「すっごく格好いい人だったね、ジョミー!」
帰る道すがら、ママについてきていいものが見れたとジョミーの袖を引いて感激のままにそう言うと、ママは額を押さえて溜息をついて、ジョミーは片方の眉を軽く上げて苦笑を滲ませた。
「アルテラ、お前ね……」
「だって本当のことだもん。赤い目がルビーみたいで綺麗だったわ」
「そうだね……」
「でもちょっと冷たそうだった」
「こら、アルテラ」
ママに頭を小突かれて、頭を押さえながら頬を膨らませる。
「だって本当のことだもん!」
「………そうだね」
ママに小突かれたところを、ジョミーが優しく覆うように撫でてくれる。
「少し不機嫌だっただけだよ。本当はとても優しい人だ」
「あらジョミー、あなたあんな綺麗な子と知り合いだったの?そんなこと、ママに一言も言ってくれなかったじゃない!」
「ほらぁー!ママだってあの人のこと綺麗だって思ってたんじゃない!」
注意したくせにと唇を尖らせて抗議すると、ママはこほんと咳払いをして誤魔化した。
「知り合いじゃないよ。ううん、知り合いじゃ無かったよ。だってあの人はノアの人じゃないか。ぼくら引っ越してきたばっかりだよ?」
「でも今、」
「優しい人だよ。ぼくのせいの怪我を、何度も気にするなと言ってくれたじゃないか」
「あれはどちらかと言えば、面倒だからに見えたけれど」
「そうかもね」
くすくすと楽しそうに笑うジョミーに、ママと顔を見合わせて首を傾げる。何がおかしいのかわからない。
「だってすごく不器用そうだと思わない?あの人が微笑みながら、自分に向けて手を差し出すところとかを想像してみてよ。きっと誰だって虜になっちゃうよ。なのにぶすーっとしているの。もったいない」
「それは……」
「確かに、そうね」
ママと同時に空を見上げて、想像しただけてそれはとても魅力的なお誘いだった。
だけど空を見上げて思い出す。今はまだ青いけれど、夕焼け空はあの人の色。
「でもでも!すごく綺麗だけど、わたしはソルジャー・アスカの方が格好いいと思うわ!素敵よ!」
「ブルーが格好いいって言い出したのはお前じゃないか」
「それはそれ!ソルジャー・アスカの貴重映像をジョミーは見たことある?すごく格好いいのに、笑ったら可愛いの!」
「見たよ。お前が散々見せてくれたじゃないか。地球で咲いた『ユゥイの花』を手に微笑んだあれだろ?」
「そう!いつもメディアに出るのは責任のある人らしい微笑みなのに、あの時の笑顔がすごく可愛くて、わたしもう、ソルジャー・アスカ以外は目に入らない!」
「だからブルーが格好いいって言いだしたのはお前じゃ……」
「それはそれなの!」
揚げ足を取らないでと大声で怒れば、ジョミーは軽く肩を竦めてはいはいと手を振る。
「そんなこと言って、コブとはどうなんだ?それにノアにくればタージオンにも会えるって張り切ってなかったか?」
「コブもタージオンも子供なんだもん。ソルジャー・アスカとは違うわよ。二人は友達なの」
「やれやれ……最近の子供って色気付いてるよなあ」
年寄りみたいなことを呟くジョミーに、ママは頬に手を当てて深い溜息をついた。
「アルテラくらいが普通なのよ。ママはジョミー、あなたの方が心配だわ。サムくんとはまるで男の子同士の付き合い方みたいだし……」
「サムは友達なんだから、男も女もないじゃないか」
自転車で二人乗りして、ブレーキが利かなくなって飛び降りる。確かにサムとは甘い関係にはなりそうもないわ。
「じゃあジョミー、さっきのブルーって人は?あの人のことは格好いいってジョミーも認めたじゃない。どきどきしない?しばらく一緒にいるんでしょう?頑張ってみたら?」
「そんな甘いもんじゃないだろ」
ジョミーは呆れたように溜息をついて、肩を落として振り返る。
「ぼくがあの人の傍にしばらくいるのは、怪我をさせたお詫びだぞ?印象最悪で始まって、頑張るもなにもないだろ」
「なに言ってるのよ!最悪だったら、あとは上がるしかないんじゃない!ジョミーは努力が足りないのよ!」
「………アルテラ、お前、なかなか的を射たことを言うなあ……」
感心されたのに、なぜか馬鹿にされているようにしか聞えなくて、眉を吊り上げて拳を振り上げる。
「どうしていつまでもそんな男の子みたいな格好してるの?スカートは?可愛いブーツは?髪を伸ばしてみたらいいのに!」
「お前までママみたいなこと言うのは勘弁してくれよ」
ジョミーは頭を抱えて逃げ出してしまう。
「ジョミー!ちゃんとしたら、絶対可愛いのにー!」
「可愛いのはアルテラに任せるよ!ぼくには無理っ」
「まず「ぼく」って言うのはやめるの!」
隣でママは溜息をついた。
「本当にね、あなたの半分でいいから、ジョミーも女の子の自覚を持ってくれたら嬉しいのだけど……ママもジョミーは絶対可愛いと思うわ。どうしてあんなに男の子みたいな格好しかしてくれないのかしら……」
「ミニのタイトスカートとロングブーツとか、可愛いけど活動的な格好から始めたらどうかしら?動きにくいのが嫌っていうなら、アンダースコートみたいなのを履いておけばミニでも大丈夫だと思うし……」
「だめよ、それじゃジョミーは見せても平気とか言って、スカートでとんでもないことをしそうなんだもの」
だったらズボンでいてくれたほうがまだ被害が少ないと溜息をつくママに、一緒になって額を押さえるしかなかった。
せっかく姉妹なので、姉妹らしい会話を!と思ったのに、ジョミーが中途半端に男の子の意識があるので、きゃっきゃっと華やかな会話にならない~(笑)
目次
「すっごく格好いい人だったね、ジョミー!」
帰る道すがら、ママについてきていいものが見れたとジョミーの袖を引いて感激のままにそう言うと、ママは額を押さえて溜息をついて、ジョミーは片方の眉を軽く上げて苦笑を滲ませた。
「アルテラ、お前ね……」
「だって本当のことだもん。赤い目がルビーみたいで綺麗だったわ」
「そうだね……」
「でもちょっと冷たそうだった」
「こら、アルテラ」
ママに頭を小突かれて、頭を押さえながら頬を膨らませる。
「だって本当のことだもん!」
「………そうだね」
ママに小突かれたところを、ジョミーが優しく覆うように撫でてくれる。
「少し不機嫌だっただけだよ。本当はとても優しい人だ」
「あらジョミー、あなたあんな綺麗な子と知り合いだったの?そんなこと、ママに一言も言ってくれなかったじゃない!」
「ほらぁー!ママだってあの人のこと綺麗だって思ってたんじゃない!」
注意したくせにと唇を尖らせて抗議すると、ママはこほんと咳払いをして誤魔化した。
「知り合いじゃないよ。ううん、知り合いじゃ無かったよ。だってあの人はノアの人じゃないか。ぼくら引っ越してきたばっかりだよ?」
「でも今、」
「優しい人だよ。ぼくのせいの怪我を、何度も気にするなと言ってくれたじゃないか」
「あれはどちらかと言えば、面倒だからに見えたけれど」
「そうかもね」
くすくすと楽しそうに笑うジョミーに、ママと顔を見合わせて首を傾げる。何がおかしいのかわからない。
「だってすごく不器用そうだと思わない?あの人が微笑みながら、自分に向けて手を差し出すところとかを想像してみてよ。きっと誰だって虜になっちゃうよ。なのにぶすーっとしているの。もったいない」
「それは……」
「確かに、そうね」
ママと同時に空を見上げて、想像しただけてそれはとても魅力的なお誘いだった。
だけど空を見上げて思い出す。今はまだ青いけれど、夕焼け空はあの人の色。
「でもでも!すごく綺麗だけど、わたしはソルジャー・アスカの方が格好いいと思うわ!素敵よ!」
「ブルーが格好いいって言い出したのはお前じゃないか」
「それはそれ!ソルジャー・アスカの貴重映像をジョミーは見たことある?すごく格好いいのに、笑ったら可愛いの!」
「見たよ。お前が散々見せてくれたじゃないか。地球で咲いた『ユゥイの花』を手に微笑んだあれだろ?」
「そう!いつもメディアに出るのは責任のある人らしい微笑みなのに、あの時の笑顔がすごく可愛くて、わたしもう、ソルジャー・アスカ以外は目に入らない!」
「だからブルーが格好いいって言いだしたのはお前じゃ……」
「それはそれなの!」
揚げ足を取らないでと大声で怒れば、ジョミーは軽く肩を竦めてはいはいと手を振る。
「そんなこと言って、コブとはどうなんだ?それにノアにくればタージオンにも会えるって張り切ってなかったか?」
「コブもタージオンも子供なんだもん。ソルジャー・アスカとは違うわよ。二人は友達なの」
「やれやれ……最近の子供って色気付いてるよなあ」
年寄りみたいなことを呟くジョミーに、ママは頬に手を当てて深い溜息をついた。
「アルテラくらいが普通なのよ。ママはジョミー、あなたの方が心配だわ。サムくんとはまるで男の子同士の付き合い方みたいだし……」
「サムは友達なんだから、男も女もないじゃないか」
自転車で二人乗りして、ブレーキが利かなくなって飛び降りる。確かにサムとは甘い関係にはなりそうもないわ。
「じゃあジョミー、さっきのブルーって人は?あの人のことは格好いいってジョミーも認めたじゃない。どきどきしない?しばらく一緒にいるんでしょう?頑張ってみたら?」
「そんな甘いもんじゃないだろ」
ジョミーは呆れたように溜息をついて、肩を落として振り返る。
「ぼくがあの人の傍にしばらくいるのは、怪我をさせたお詫びだぞ?印象最悪で始まって、頑張るもなにもないだろ」
「なに言ってるのよ!最悪だったら、あとは上がるしかないんじゃない!ジョミーは努力が足りないのよ!」
「………アルテラ、お前、なかなか的を射たことを言うなあ……」
感心されたのに、なぜか馬鹿にされているようにしか聞えなくて、眉を吊り上げて拳を振り上げる。
「どうしていつまでもそんな男の子みたいな格好してるの?スカートは?可愛いブーツは?髪を伸ばしてみたらいいのに!」
「お前までママみたいなこと言うのは勘弁してくれよ」
ジョミーは頭を抱えて逃げ出してしまう。
「ジョミー!ちゃんとしたら、絶対可愛いのにー!」
「可愛いのはアルテラに任せるよ!ぼくには無理っ」
「まず「ぼく」って言うのはやめるの!」
隣でママは溜息をついた。
「本当にね、あなたの半分でいいから、ジョミーも女の子の自覚を持ってくれたら嬉しいのだけど……ママもジョミーは絶対可愛いと思うわ。どうしてあんなに男の子みたいな格好しかしてくれないのかしら……」
「ミニのタイトスカートとロングブーツとか、可愛いけど活動的な格好から始めたらどうかしら?動きにくいのが嫌っていうなら、アンダースコートみたいなのを履いておけばミニでも大丈夫だと思うし……」
「だめよ、それじゃジョミーは見せても平気とか言って、スカートでとんでもないことをしそうなんだもの」
だったらズボンでいてくれたほうがまだ被害が少ないと溜息をつくママに、一緒になって額を押さえるしかなかった。
PR
Trackback URL: