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日々の呟きとか小ネタとか。 現在は転生話が中心…かと。
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13日はとてもとてもとても、楽しかったですv
地球へ…にハマるまで数年、すっかりイベントから遠のいていたんですけどねー、前回に続いて今回も、行くとやっぱり楽しい。
特に今回はイベント後に一緒にお食事やお話をご一緒させていただいたので!
午前~午後にかけてわっさわっさと買い込み(笑)、ちむさんのスペースで午後にちょこっとだけお留守番(売り子とはともて言えない役立たずっぷり。計算おそい、動作とろい…)をして、充実したイベントでした。
その後もたくさんお話を聞けて楽しかったー!ご一緒させていただきありがとうございました!
幸せにほわほわしていたら、暖かさに負けて半分落ちかけるという醜態もさらしましたが(汗)
どれだけ体力ないんだ。

の、翌日。仕事は休みでしたが、午前は学校があったので行きました。
爆睡でした。
な、なんのために行ったんだ……。
高校とかでの居眠りは普通にしてたんですが(それもどうか)、自分で行こうと決めて行ってるところで……バカバカバカ、電車の中で涎防止に最初からマフラーにハンカチを仕込むくらい爆睡して帰ったのに、明け方まで本を読むからだー!と後悔しても後の祭りです(そら寝る…)
でも帰ったらそっこーでまた本を読みました。せめて復習しろよ……とセルフツッコミ。
ま、あれですよ……まだ小説本には手を付けられてないので楽しみはまだまだ続くのです(反省ってなんですか)
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自分で自分の行動が意味不明なときがあります。
さー、1月はインテに行くぞー!
……と気合いを入れていたのに、なぜインテに参加されるサークルさんのご本を通販しているのでしょうか。しかも書店委託の本なので、割高。
や、今日荷物が届いて、自分でも呆然と(苦笑)
その昔、通販で送金値段を間違えて相手サークルさんにご迷惑をお掛けしてからは個人販売の通販は控えているという、失敗を乗り越えられないとんだチキンな理由で通販は書店委託本のみにしている奴ですが、この行動はさすがに意味がわかりません(^^;)
………ま、いっか……。
参加サークルさんが多すぎて、全部回れないだろうジャンルの本も買ったし……。
でも今日はもう読めないので、結局通販した分も読むのは明日以降という……本当に訳のわからん行動でした。大丈夫なのか、自分(^^;)

ブルーが鈍すぎて思わず苦笑いです。こっちのブルーはまだ17年しか生きてないんだから300歳と一緒にしては気の毒なんですけれど。
みんなマイペースな人たちの中で、サムは気遣いの人。マツカもリオいないと一人で大変です(^^;)

実は書きあがり間近でうっかり一度全部消してしまいまして、書き直し分ですorz
大して変わり映えもしないのに、こういうときって消してしまったものの方がまだ少しは上手く書けていた気がするんですよね……証拠がないから特に(笑)


目次




「鞄持ちますってば」
「だから、必要ないと何度言えば君は理解するんだ」
後ろから手を伸ばされて、それを振り払う。ジョミーは手伝うつもりなのかもしれないが、どうにもじゃれてきているようにしか思えないのは、その仕草のせいだろうか。
肩紐に掛かった手をもう一度叩き落したところで、昨日を髣髴をさせるかのように、見知った少年と行く道を合流することになった。
昨日と違うことは、連れの少年がいたことと、まっすぐにこちらに向かってきたことだ。
「よおジョミー!おはよう」
「おはよう、サム。それにキースも」
「ああ、おはよう」
サムと呼ばれた少年は、昨日校庭でジョミーと肩を組んだあの少年だ。マツカの話では、確かキースの友人とのことだった。
「迎えに行ったら、おばさんにもう家を出たって言われて驚いたぜ」
「あー、今日はね」
笑顔の少年に、ジョミーも曇りのない笑顔を向ける。
ピリッとした痛みのような感覚が指先に走った。
キースはそんな様子には気づいた風もなくブルーを見て、何も言わずにそのままジョミーに向き直る。
「ブルーのことは気にするなと言っただろう。むしろ面倒がると」
どうせ邪険にされているのだろうという意図が見えたが、本当のことなので黙っておく。それにキースの言うことは正しい。
「そんなわけにはいかないよ。だって骨にヒビが入ってたんだよ!責任取らなきゃ!」
「ヒビ!?昨日の被害者の人なのか!?あ、す、すみません!俺、サムって言います。昨日は俺とジョミーのせいでどんなことに巻き込んじゃって……」
「キースも言った通り、気にしなくていい」
人の良さそうな、感じの良い少年に、なぜか苛立ちを覚える。
素っ気なく通り過ぎ様、視界の端にサムの腕がジョミーの首に回る様子が映って苛立ちは頂点に達した。

「お前さ、なんでそういう大事なことを俺に言わないんだよ」
「だってぼくが勝手に飛び降りなければ先輩を怪我させることもなかった。これはぼくの責任だ。だからブルー先輩のお世話はぼくがする」
「俺もするって」
一人先に歩き出したブルーを慌てて追ったからか、少年たちは声を潜めることを忘れているらしい。会話がすべて筒抜けだ。しかもブルーに取っては大変面白くない話が。
「どちらも必要ないのではないか?」
「キースの言う通りだ」
この際、ブルーの心情を理解したくなくともこういったことでは分かってしまうキースがいるうちに、はっきりさせておこうと振り返る。
ジョミーは昨日の校庭のときのようにサムと肩を組んで、顔を寄せ合ってひそひそ話の体勢だった。右の眉の角度を上げたブルーは、眉間のしわもそのままに二人を睨みつける。
「ヒビについては固定した。それでも痛むときは鎮痛薬も持っている。世話は必要ない!」
睨みつけられて僅かにおよび腰になったサムと、ほらみろと言わんばかりのキースに挟まれて、ジョミーだけは肩を組んだ友人に目を向けた。
「ほら、こう言ってるから、二人で押しかけたら余計にダメなんだって。ぼくがするから」
「どっちかがするなら、そりゃ俺だろ?お前は非力なんだし」
「非力って言うな!」
「僕は人数を減らせといっているのではなく、来るなと言っているんだ」
「大体、世話と言っても何をするつもりだ」
キース本人はこう言われるのは不本意に違いないが、いい助太刀だ。世話など必要ないと、言い含めてくれ。
そんなブルーの考えなど、何度も言われて知っているはずのジョミーがあっさりと無視をする。
「鞄持ちとか」
「持ってないだろう」
「だって先輩が渡してくれないんだもん」
ジョミーは拗ねた口調で唇を尖らせる。
「必要ないからだ」
何度同じことを言えばいいのか、うんざりとしてブルーはまた少年たちを置いて歩き出す。
鞄を肩に掛け直そうとして、動き方が悪かったのか肺の辺りが痛んだが、顔に出さないように奥歯を噛み締めた。

「え、えーと……それにしてもジョミー、お前がこんなに早く登校できるなんて珍しいな」
刺々しい空気が息苦しかったのか、後ろから付いて来ながらサムはいささか苦しい話題転換をする。
「だってお世話に行くのに寝坊してどうするのさ」
「やればできるんならいつもやれよ……昨日も遅刻寸前になったのは誰のせいだと……」
「ぼくにも色々あるんだよ。自分のためだったら起きられるもんか」
「開き直るな……」
とうとうキースも呆れた声で溜息をつく。
「そんなに朝が弱いなら無理をしなくて………待て、君。さっき家の前で待っていたな?一体いつからいた」
もう来るなと言い差して、再び足を止めて振り返る。
ジョミーが家の近くで待っていたことを思い出した。呼び鈴を鳴らされたわけでもなく、あるいはちょうどタイミング良くブルーが家を出た可能性もある。だが恐らくは違う。
「あなたが出てくる、ほんの少し前ですよ」
「だったらどうして呼ばなかった。僕が家を出るのがもっと遅れていたら」
「そうしたら、それまで待つだけで……」
「休む可能性は考えなかったのか?」
怪我をしているのだ。大したことはないと言い続けはしたが、急に休む可能性だってあるだろう。まさか出て行くまで呼びもせずに待っているつもりだったのかと驚けば、ジョミーは初めて気づいたように手を叩いた。
「それは考えてませんでした」
頭が痛い。
「……なぜ呼ばなかった」
額を押さえるブルーに、ジョミーはとんでもないと首を振る。
「だってぼくは先輩に不自由が少しでもないようにお世話するために行ってるんですよ?あなたのペースを乱すつもりはありません」
もう十分乱されている。
声を大にして叫びたい衝動を堪える代わりに、ブルーは深く息を吐き出した。おかげでまた胸が痛む。
世話に来ているのか、怪我に負担を掛けに来ているのかどっちだと問いたいくらいだ。
「……家の傍でずっと待たれるのは迷惑だ」
「すみません……」
近所の目などもあるのだと思ったのか、ジョミーはきゅっと唇を噛み締めて俯く。
「そんな待ち方をされるくらいなら、家まで押しかけられた方が幾分もマシだ」
恐らく、この少年には何を言っても無駄だ。これだけ言っても、少しも聞きはしない。
「……それって……」
弾かれたように顔を上げたジョミーの鼻先に、肩から降ろした鞄を突きつける。
「したいなら鞄持ちでもなんでもすればいいだろう」
「はいっ」
冷たく言われても何がそんなに嬉しいのか、ジョミーは鞄を受け取って笑顔を見せる。先ほど、サムに向けていたような、屈託のない笑顔。

結局、僕が妥協するのか。
空を見上げて息を吐いたブルーは、荷物のない身軽な様子で足を踏み出した。

DVDは年末に買っていたのに、ようやく聞けました。兄貴一家がいる間は聞けず(自分の部屋の電化製品はあれもこれも壊れかけで使えないので。これを打ってるパソコンも実はピンチ…)、彼らが帰ってみるとDVDをどこに仕舞ったのか分からなくなっていたのです。カオスな部屋だからなあ……orz
そんなわけで、またまたそのままネタばれな内容の感想です。
ほぼシャン学のみですが、だって竹宮先生のコメントとか深すぎてなにも言えないんですよ。さすがこの世界の神……。


今回のシャングリラ学園はもう学園を飛び出してますがな(笑)
ということで、クリスマスイブにさっさと仕事を片付けて、うきうきと帰ったジョミーに彼女ができたのでは疑惑発生。みんなでフィシスの占いに頼って尾行することに……野次馬だらけだ。
しかもキースも一緒に来てるのか!……シャン学のキースはよく言えば年相応で微笑ましく、別の見方をすれば随分俗っぽい人だな(^^;)
フィシスが大層な昼メロ好きなのは分かりました。「先生」「ジョミー」「先生」「ジョミー」とか一人小芝居がすっごく楽しそう(笑)
しかしスウェナはやっぱり新聞部か、とか、ここでもカリナとユウイは付き合ってるんだねーとか、ルリやニナと一緒に、おヤエさんも学生か!とか、ゼル先生に続いて、エラ先生もいることがわかりました。
人類側の人はキースの古巣の方にいるのかな~。自分はミュウ側のファンですし、ドラマの題名も「シャングリラ」学園ではあるので楽しくていいんですが、ちょっと人類側のファンの人には寂しい作りだなあと思ったり。キースとシロエしか出てない(しかもシロエは今のところ一回のみ……)
いやでも、あそこまで壊されるのはいや~という人なら、出演がなくてほっとするのでしょうか(^^;)

で、待ち合わせ場所に現れた、「赤い長い髪の人物(後姿)」。
やっぱりトォニィか!
トォニィがジョミーのこと大好きなのはとてもよいのですが、うきうきして会いに行くジョミーも、ご近所の幼馴染みをすごく可愛がっているんだなーと、それが非常に嬉しかったですv
グランパは英語で偉い人の意味、って確かに間違っているのに、若者の一睨みの前に沈黙するキース。だめだろう、というかジョミーが訂正してやりなよ!(笑)
幼馴染みにおじいちゃんと言われて抵抗はないのか、ジョミー(^^;)

ところでシャン学の世界に思念波はあるんでしょうか。最後のトォニィの攻撃が、ただの攻撃の激しさを表しているのか、サイオン攻撃なのかちょっと迷ったので。でもブルーもジョミーもサイオン使ってないし、リオも思念波で話しているわけではないので、トォニィのあれも破壊行動ってだけなのかな。
ブルー、「僕は死んでます」がそんなに気に入ったのか(笑)
トォニィをけしかけて、珍しくジョミーがすっきりして終わって、たまにはこうでもしないとジョミーが大変だと大層微笑ましく聞きました。
前回もキースを楽しげにいたぶってはいましたが(笑)


今回はジョミーとブルーとキースとのことで、コミックリーディングが出来ないなあと思っていたら、ブルー追悼コーナーだったわけで……竹宮先生のブルーへのメッセージはすごかった、としか。
ジョミーという個性を選び、選んだからには信じ抜く……。
うーん、さすが……としか言えない~!
ヤマサキ監督のメッセージ。17話放送当初の感想で書いたんですが、アニメのブルーの死に関しては「男の人の感性の格好いい」だなと思っていたので、監督がブルーを好きなのは伝わったように思えます。解釈の差というか、どこに重点を置きたかったかの差かなあ。
すみません、17話に関しては未だにちょっともにょもにょしちゃうので、ハッキリしない言い方に……。
もうちょっと、もうちょっと、なあ……みんなブルーのことを悼んで欲しかったというか、とにかくジョミーが……実はイベント限定だったという幻のシーンが見たかっ……た…。
ああ!でもナスカチルドレンとブルーが会うことができたというのは本当によかったと思ってます!
原作の、ジョミーの可能性を信じてすべてを託して行くことも一つの充足だとは思いますし、アニメの自分が信じたジョミーが導いた未来の希望をその目で知ったということも、また一つの充足だと思うので。

うーん、段々話が脱線してきたので感想はこの辺りで締めます。この脱線癖が治らないから、いつも話が長くなるんですよね……とほほ(^^;)
本編に戻ります。
ブルーが避けがちなのでジョミーからアプローチするしかない、というのは新鮮です(^^;)
14歳頃のジョミーなら、友達になりたいと思った相手には積極的にアプローチするか、あるいは自然に仲良くなった、の方かと思うのですが、以前の記憶があってブルーが相手となるとなかなか微妙な感じに。


目次





「おはようございます、ブルー先輩」
玄関を開けた先で待っていた少年の姿に、ブルーは早くも扉を閉じたくなった。
また明日とは言っていたが、今朝になってみれば訪ねて来る気配がなかったので油断していた。
「鞄持ちます」
「結構だ」
にっこり微笑み両手を差し出したジョミーににべもなく言い捨てると、さっさと学校へ向かって歩き出す。
ジョミーの母親を前に一応は取り繕った昨日とは違い、明らかに嫌がったのは分かっているはずなのに、ジョミーは気にした様子もなく小走りですぐ後ろについてきた。
「でも、鞄も結構重いでしょう?」
「たかが通学鞄ひとつがそんなに負担になるほど、僕が虚弱に見えるということか?」
ジョミーの意思を挫くつもりの嫌味のはずが、口にしてみると本当に腹が立ってくる。確かにブルーはお世辞にも逞しいとは言えず、ジョミーは単に怪我のことを気にしているだけだと分かっていても、辛うじて人並み程度という体力と筋力の無さはブルーにとってコンプレックスになっている。
ましてジョミーだって大して大柄ではない……いやむしろブルーよりも背が低く、腕だって細いのに、手を貸すと言われるのは不愉快だ。
「そんなこと言ってません。でも傷に響きませんか?」
「薬が効いている。いいから君はもう気にするな。明日も来なくていい」
「そんなわけには行きません。ママにだって叱られるし、ぼくを助けると思って世話されてくださいよ」
「どうして僕が譲歩しなければならないんだ!」
いちいち癪に障る。律儀に答えず、すべて無視してしまえばいい加減にジョミーとて諦めて離れるだろうにと思うと更に苛立つ。うるさい連中に纏わりつかれても無視することなど慣れているはずなのに、どうして。

振り返らずに、気配だけで後ろを探る。
振り回されて苛立っているはずなのに、ジョミーの気配が傍にあることは不快にはならない。
子供の頃に散々病院で身体中を触られ、ESPチェックでは身体の内側までもを探られるような感覚に晒されたせいか、ブルーは人肌も、近すぎる人との距離も気に障る。
特に苦手なのは大人の、それも白衣を着た医者や、あるいは研究者といったタイプの人々なので、病院と検査が愉快ならざるものとして深層意識に刷り込まれたのかもしれない。その点で言えば、ブルーよりも小さな、学生のジョミーは条件には当てはまらないが、それにしたって。

「お願い、待って」
後ろから腕を掴まれて、考え込んでいた意識が浮上して、足が止まった。
視線を落とすと、手首を掴んだ手の甲が見える。一年次生ということはブルーより4つ年下のはず。まだ子供だ。だがそれにしたって柔らかい掌。
「ぼくの顔を見たくないくらいに嫌い?」
そうだと言えばいい。今まで何度となく言ってきた言葉だ。ブルーの周りに纏わりつく女生徒たちを散々冷たくあしらった。あれと同じだ。
無言のブルーにそれが了承の意だと思ったのか、ジョミーの表情が曇った。
けれどジョミーはすぐに俯いてその表情を隠す。
「……ごめんなさい。しつこくし過ぎた」
手首を掴んだ指から力が抜ける。
あれだけ押しかけてきたのに、随分とあっさりと退くものだ。
手首から離れる指を、掌を、目が追う。
掴まれて手首を覆っていた熱は、すぐに消えた。

「別に嫌いだとは言っていない」
何を、言っているのだろう。せっかく相手が諦めそうだったのに。
弾かれたように顔を上げたジョミーの丸められた瞳に、ブルーの眉間に知らず皺が寄る。
「ただなんでもないことにまで口出しをされることが煩わしいだけだ」
「嫌って、ないの……?本当に?」
「聞いているのか?」
「聞いてる!ちゃんと聞いてる。よかった、だって嫌われていても仕方がないと思っていた」
本当に聞いているのだろうか。
零れるような笑顔を見せるジョミーを疑いながら、どうして完全に諦めさせるように更に突き放さなかったのか、自分がよく分からない。
「あー本当によかった!これで気兼ねなく渡せる。えっと……」
ジョミーは鞄の中から紙を取り出すと、サラサラと何かを書き付けてそれを差し出してくる。
「はい、ブルー先輩」
「……これは?」
思わず受け取ってしまったそれを見て、ブルーの声が低くなる。
見れば聞くまでも無い。番号は、各個人で持っているはずの携帯端末の番号だ。こういった紙を差し出されたことは幾度となくあるが、咄嗟とはいえ受け取ったのは初めてだった。
「なにかあったらそれで呼び出してください。あなたからのコールならいつでも駆けつけます」
「そこまでしなければならないほどの怪我か!?」
渡された紙を突き返そうとしても、ジョミーは両手を身体の後ろに回してそれを拒絶する。
「朝と放課後は必ずお迎えに上がります。それ以外で必要なことがあれば、ってことで」
「朝と帰りの迎えも必要ない!君の番号も必要ない!しかも今、『気兼ねなく』と言ったか?もしかして僕が君を嫌っていようと押し付ける気だったのか!?」
「だって、嫌ってるなら顔も見たくないだろうから、少しお迎えに上がる回数を減らしたほうがいいかと思って。それがあれば、頻繁に顔を出さなくても何かあったときに呼び出せるでしょう?」
「嫌っているなら番号も見たくないものではないのか?」
「治療費のこととか、話があるときにあなたからぼくへの連絡の取り方を探させるほうが失礼じゃないですか」

離れると思ったのだ。
ブルーに嫌われていると思い込んだ彼が、自分からようやく離れてくれるのだと。
……引き止めるまでもなく、初めからあちらにそんな意図はなかったらしい。
何を、やっているのだろう。いなくなってくれれば、少なくとも少し距離をとってくれるだけで、すっきりしたはずなのに。
もうすでに冷えた手首。
伏せられた、あの時の表情。
「先輩?学校行かないんですか?」
まるで小動物のように小首を傾げて伺うジョミーを見下ろしても、答えは出ない。
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